美容医療の分野で注目されている治療法の一つに、ポテンツァがあります。ポテンツァは、RF(ラジオ波)を利用した治療法で、さまざまな肌の悩みを改善する効果があります。特に、マックームという薬剤を使用することで、その効果がさらに高まるとされています。この記事では、ポテンツァに使用する「マックーム」について、その効果や持続期間、ダウンタイムについて詳しく解説します。
マックームとは何か?
マックームの基本情報
マックームは、ポテンツァで導入する薬剤として開発されたPLLA(ポリ乳酸)製剤です。PLLAは、皮膚の凹凸を改善する治療や糸リフトに使用されていましたが、大量に皮下に注入することで肉芽腫を招くリスクが指摘されていました。このようなリスクを抑えるために、粒子を非常に細かく分解したものがマックームです。
マックームの開発背景
PLLAはもともと美容医療で広く使われていましたが、その粒子の大きさが問題となり、副作用が懸念されていました。マックームはこの問題を解決するために開発され、粒子を極限まで細かくすることで、副作用のリスクを大幅に低減させています。
マックームに期待できる効果
小じわの改善
マックームは、真皮のコラーゲン生産を促すことで小じわを改善します。コラーゲンが増えることで肌の弾力が増し、しわが目立たなくなります。
ニキビ跡の改善
ニキビ跡もマックームの効果で改善されます。コラーゲンの生産が促進されることで、肌の凹凸が平滑化され、ニキビ跡が目立たなくなります。
毛穴の開きの改善
毛穴の開きも、コラーゲンの増加によって改善されます。肌が引き締まり、毛穴が目立たなくなるのです。
くすみの改善
マックームは、皮膚のターンオーバーを促進することで、くすみも改善します。新しい肌が生成されることで、透明感のある明るい肌が手に入ります。
マックームの効果の持続期間
効果の持続期間
マックームの効果は2年程度続くといわれています。ただし、効果は少しずつ失われていくため、施術後すぐと数ヶ月経過してからでは肌の状態が異なります。
効果を維持するための施術頻度
効果を長期間維持したい場合は、4~8週間に1回のペースで施術を受けることがおすすめです。施術を受けるごとに効果が長続きするようになります。最初は約4週間に1回、その後は6~8週間に1回のペースで施術を受けるとよいでしょう。
他の美容治療との併用
マックームだけではなく、他の美容治療も検討した上で、自分にとって最適な治療の組み合わせとメンテナンスの頻度を考えることが重要です。例えば、ヒアルロン酸注入やボトックスなどと併用することで、より効果的な結果が得られることがあります。
ポテンツァマックームで使用するチップ
ポンピングチップの特徴
ポテンツァには「チップ」と呼ばれるパーツを使用します。使用するチップによって、RF(ラジオ波)を照射する範囲や深さが異なり、期待できる効果も変わります。ポテンツァマックームでは、ポンピングチップを使用します。
ポンピングチップの効果
ポンピングチップは、肌に極細の針を刺してRF(ラジオ波)を照射し、針を抜くときにマックームを皮下へと注入するチップです。あらかじめ皮膚にマックームを塗ってポテンツァの施術を行うことで、効果を最大限に引き出すことができます。
ポテンツァマックームのダウンタイム
施術当日
施術を受けた後は、針を皮膚に挿した影響で、赤み・腫れ・軽い痛み・ほてりなどの症状が現れます。また、針によって毛細血管が傷つくことで、針を刺したところのまわりに内出血が起きる場合もあります。
1~3日
赤みや腫れ、ほてりなどの症状が少しずつ和らいでいきます。3日も経てば症状は完全になくなっていることが多いでしょう。また、針穴にかさぶたが生じます。この段階では皮膚の表面にざらつきを感じるため気になるかもしれませんが、かさぶたを剥がさないようにしましょう。
4日~1週間
かさぶたが自然に剥がれて、肌がなめらかになります。内出血が起きていた場合は少しずつ黄色に変化していき、1~2週間かけて消失します。内出血が起きた場合は、ダウンタイムが長くなることを想定しておきましょう。
ポテンツァで使用できるマックーム以外の薬剤
ポテンツァで使用できる薬剤は、マックームだけではありません。他にもさまざまな薬剤があるため、それぞれの効果を確認したうえで自分に適したものを選ぶことが大切です。以下は、ポテンツァで皮下に導入できる薬剤の種類と、それぞれの特徴です。
ジュベルック
ジュベルックは、マックームと同じくPLAA製剤です。皮下に注入するとコラーゲンの生産をゆっくりと増やし、ニキビ跡・毛穴開き・小じわなどを改善に導きます。ポテンツァと相性がよく、マックームと同等かそれ以上の効果が期待できるとされています。
サイトプロMD
サイトプロMDは、ヒト骨髄幹細胞の培養上清液が配合された導入剤です。さまざまな細胞のもとになる幹細胞を培養する際にできた上澄み液を指します。皮膚の再生を促すサイトカインや成長因子などが多く含まれており、優れた肌質改善やニキビ跡の改善効果、毛穴の引き締め効果などが期待できます。また、即効性に優れているため、なるべく早く効果を得たい方におすすめです。
ボトックス
ボトックスは、ボツリヌス菌が生成する毒素を安全な形に処理することで、医薬品として使用できるようにしたものです。筋肉の過度な緊張を抑える作用があるため、エラ張りや表情じわなどの治療に用いられています。ポテンツァでボトックスを皮膚の下に導入すると、表皮から真皮までの浅い層に作用するため、筋肉には影響がありません。皮脂腺や汗腺などに関わる神経の働きを抑え、皮脂や汗の分泌を抑えます。その結果、肌のベタつきやニキビなどができにくい肌へと導くことができるのです。また、小じわや毛穴を引き締めて、キメの整った肌を実現します。
エクソソーム
エクソソームは、細胞と細胞の間の情報伝達において重要な役割を果たす物質です。ターンオーバーに関わる表皮細胞、コラーゲンやエラスチンなどの弾力成分を生成する線維芽細胞などの間を移動し、肌の再生や抗酸化に関わる成分が細胞に届くようにサポートします。ポテンツァでエクソソームを導入すると細胞の分裂や傷の治癒など、組織の機能修復を促す作用があるといわれています。エクソソームの導入でターンオーバーが促されるほか、皮膚のバリア機能の改善、炎症の鎮静などが期待できます。
スネコス
スネコスは、ヒアルロン酸とアミノ酸を特殊な比率で配合することにより、コラーゲンとエラスチンの生産を同時に促し、肌に弾力を与える作用を持つ薬剤です。また、ターンオーバーを促すことで、美肌へと導きます。シンプルな成分で構成されているため、アレルギーや血管閉塞のリスクが少なく、安全性が高い薬剤とされています。
まとめ
ポテンツァに使用するマックームは、PLLAを非常に細かく分解した製剤であり、コラーゲン生産を促進して小じわやニキビ跡、毛穴の開き、くすみなどを改善する効果があります。効果の持続期間は2年程度で、施術頻度により長期間維持することが可能です。また、他の美容治療との併用も検討し、自分に最適な治療とメンテナンス頻度を見つけることが重要です。
ポテンツァマックームのダウンタイムは比較的短く、1週間程度で多くの症状が解消されます。さらに、ポテンツァではマックーム以外にもさまざまな薬剤が使用可能で、それぞれの特徴を理解した上で最適な薬剤を選ぶことが求められます。
以上の情報をもとに、自分に最適な美容医療を見つけ、効果的な結果を得るための参考にしてください。